地域の取り組み紹介 府中

生活クラブ運動グループ府中地域協議会

市民版地域福祉計画

 市民による市民のための安心ネットワーク構想の実現に向けて

生活クラブ運動グループは、地域の人々の自治によって課題の解決に取り組み、地域に必要な機能を多岐にわたり生み出し事業化してきました。そして、運動グループでは、地域福祉を「共に生きる地域づくり」というとらえ方で、地域に拠点を持ち、地域の人々が運営することにこだわり、「地域」をキーワードに、人やもの、情報、お金を循環させながら市民主体のまちづくり福祉を実践しています。

わたしたちが府中のまちで安心して暮らし続けるために、生活クラブ運動グループの実績と強みを活かし連携を強め、また多様な地域資源とネットワークしながら、市民目線のまちづくり構想である『市民による市民のための安心ネットワーク構想』の実現に向けて、市民版地域福祉計画を策定し、実態づくりにつなげていきます。

府中地域協議会が考える『市民による市民のための安心ネットワーク構想』

市民自治により地域の課題解決に取り組み、地域に必要な機能(市民事業)を創り、市民主体の『共に生きる地域づくり』を進めていきます。誰もが安心して暮らし続けるまちづくりのために、たすけあえるしくみ・安全な食・循環型社会・自分らしく、生きがいの持てる働く場づくりを実践していきます。そのために、以下の構想を実現していきます。

居場所づくり
構想

子どもから高齢の方まで、どの世代においても地域のつながりの場「居場所」が住まいの近くにあると良いと感じています。親子ひろば、中高生の放課後の居場所、多世代が集まる場など様々な形があると地域は元気になります。
たわいのない話をする、皆で食事をする、趣味の企画をする、ちょっと困ったことを相談するなど、中身も様々、集まる人たちが主体的に考え楽しく過ごしながら人と人のつながりをつくる新たなコミュニティです。
社会課題となっている空き家の利活用も視野に入れ、地域の居場所の拡がりを進め、地域のつながりを作ります。

計画
  1. 既存の居場所:ぽぽ、ぷろぼの、エコメッセを使った連携活動
  2. 新たな居場所:居場所の拡大 ほっとスペース(まちの縁がわ、生活クラブコミュニティ、カフェ、ひろば、サロン)
  3. 気軽に相談コーナー(情報の受発信、拠点へつなげる)の構築
  4. 空き家活用への運動
  5. 事業参入(ほっとサービスなど 相談事業など)
地域の働く場つくり
構想

これまで地域協議会の各団体は、公的制度の枠にとどまらない高齢者・障がい者・子育て支援のワーカーズ(ぽぽ)、安心な食材を使用した食のワーカーズ(椀もあ)、それぞれの職歴を生かした働く場(ぷろぼの工房)など、だれもが対等に働き運営しながら、地域で必要な仕事づくりを行なってきました。
さらに就労に困難を抱える人たちの支援として働く場の創設が地域で取り組むべき課題です。「仕事の切り出し」作業でも、エコメッセや轍では、就労に困難を抱える若者とともに働く場を提案しています。新しい地域コミュニティ、居場所としての働く場が求められています。
また、地域のニーズにこたえる事業が更に必要であることが、これまでの話し合いで共通認識となりました。そのひとつとしては、片づけ、リサイクル事業の必要性も見えています。

計画
  1. 就労に困難を抱える若者によるエコメッセでの提供品の仕分け・倉庫作業や、轍で受け入れにつなげる。
  2. 高齢や障がいによって支援が必要となっている方の住まいの片づけ、引き取りや、遺品整理など、地域での福祉的要請に応え、就労に困難を抱える若者の就労の場と結びつける新たな「社会的事業所」を起こす。ぽぽ・エコメッセ・椀もあが行なっている日常支援とつなげていく。
  3. 困難を抱えるひとり親家庭や子どもの貧困に対して支援するための学童保育、学習支援を進める。
  4. 地域のニーズにこたえる新たなワーカーズを立ち上げる。
環境・食を通した地域をつなげる場
構想

生活クラブ生協は環境と生命のために、安全安心を追求した食材にこだわり、循環型社会の形成に向けたさまざまな実践や提案を続けてきました。このことは生活クラブ・まち府中の課題です。しかし現実は、生活の多様化や貧困の拡大にともない、外食や中食での安さ一辺倒、孤食、欠食などが社会問題となって久しい状況となっています。生活クラブのコミュニテイを広げる活動を通じてこの課題に取り組み、子どもたちの食事の問題にとどまらず、子ども食堂など、地域でだれもが交流を楽しむ場を作って解決していきます。

計画
  1. 子ども食堂・だれでも食堂
  2. 食のサロン
  3. 調理会
  4. 環境サロン
たすけあいの仕組み
構想

国が打ち出した地域包括ケアシステムは、高齢者の在宅生活を促進する制度設計です。在宅で安心して暮らすためには、わたしたちが望む介護の多様なサービスと医療介護の連携が必要です。また、地域で支えあっていくための、きめ細かいケアが必要です。
子育て世代では、社会参加する女性が増える中で、病児保育、多様な保育のあり方が求められています。

  1. 地域包括ケアシステムの理解をし、自分たちが必要なしくみを考える(医療と介護医療の連携)医療介護相談窓口の創出
  2. ほっとサービスの創出(片付け、買い物同行、ゴミ出しなど)
  3. 多様な保育へ事業参入
  4. 安否確認
『拠点づくり』(常設のセンター機能・ネットワーク作り)
構想

各団体がもつ情報は、まちづくりの貴重な財産です。今ある地域資源を共有し、行政サービスのはざまにあるサービスを具現化するためのセンター機能が必要です。情報を集約し、団体の連携を図り、まちに必要な事業の立ち上げのサポートや政策提案につなげるコーディネート機能を発揮するセンターを創出します。そこには、安心のまちづくりのための相談窓口をもたせ、団体がもつ個人情報の壁は、センター機能を持つことで解決します。

計画
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