私たち生活クラブ運動グループは、生協設立から40年余りが経過する中で、自分たちの生活の豊かさとは何か、市民主体の社会のあり方を考えたいと様々な地域活動を続けてきました。
1992年にアビリティクラブたすけあいを生み出し、同時に各地域にたすけあいワーカーズが形成され、翌年には生活クラブ組合員の寄付によって社会福祉法人悠遊が設立されました。本格的に地域福祉事業に取り組み始めたのをきっかけに「生活クラブ運動グループ地域福祉推進会議」を発足させました。
2000年には「生活クラブ運動グループ福祉協議会」へと移行し、それぞれの活動を共有することで事業の継続と発展を追求し実体を作るとともに、生活者ネットワークと連携し、国や自治体に対する政策提案の活動もすすめてきました。
経済効率優先社会のなか、人のつながりは分断され、誰もが安心して暮らすことができにくくなり、物質的な豊かさとは裏腹に孤立や格差が若者から高齢者にまで広がっています。そんな状況に対応していくためには、運動グループのこれまでの実績をもとに、それぞれの機能を束ね地域ごとに必要な機能をつくり、市民が参加し利用する『まちづくり型福祉』をさらに推し進めていくことが必要です。
そこで、各団体の事業の共有や推進のための協議を行うことを一歩進め、新たな機能の創出をスピードアップするための中間支援機能として、インクルーシブ事業連合が構想されました。福祉協議会は、一定の役割を果たしたということで解消し、その機能をインクルーシブ事業連合に移行、2012年に生活クラブ運動グループ・インクルーシブ事業連合が設立されました。