5 人材育成
東京都訪問介護員養成研修(3級・2級ホームヘルパー講習)
1995年、速いスピードですすむ少子高齢化社会に向けた地域福祉の担い手づくりのために、500人の人材育成を目標に生活クラブ共済委員会の提案による実行委員会形式で東京都訪問介護員養成研修3級過程(3級ヘルパー講習)を開始しました。97年度より2級課程(2級ヘルパー講習)もスタートさせました。98年度までの4年間で目標を超える596名の3級ヘルパーを養成することができたことをもって、3級ヘルパー講習については終了し、福祉協議会となってからも2級ヘルパー講習は継続し、2007年度までに414名が修了しました。運動グループの人材を講師として活かし、利用者の立場に立った自立支援の考え方に沿って組み立てた講習は、ACTや地域での福祉の担い手づくりにつながりました。介護保険事業従事者の資格要件が介護福祉士へと移行する事が検討されるなどの状況のなか、受講生も減少し、一定の役割は終えたとの判断から2007年度をもって2級ヘルパー講習を終了しました。
(修了人数については資料編p19参照)
ガイドヘルパー講習
介護保険制度、支援費制度の導入を受け、2004年度から新たに障害者支援のためのヘルパー講習に取り組み、地域で実際に介護にあたっている運動グループから大勢の受講がありました。2006年度の制度変更に伴い、講習は終了しました。また、「精神障害者ホームヘルパー講習」の要望が出されましたが、具体化できませんでした。
(修了人数については資料編p19参照)
子育て支援スタッフ養成講座・保育スタッフ講習会
2001年に「子育て支援プロジェクト」を設置し、「子育て支援スタッフ養成講座」や女性労働協会のカリキュラムに沿った「保育スタッフ養成講座」を実施し、333名が受講しました。子育て支援への関心の高さもあり、保育スタッフ講習会の初年度は30名定員のところ70名が応募し、受講者の選定に抽選を行う状況でした。子育て支援事業に対しては関心の高さはあるものの、採算性の面で事業化が難しい点や、広範囲から受講者が集まっている状況から、すぐに事業化につながるところまでには至りませんでした。しかし、受講後に地域で中心となって活動しているメンバーも多く、この講座が先駆けとして役割を果たしたと言えます。(受講者数については資料編p19参照)
「共に生きる地域をつくろう」講座
2008年度の2級ヘルパー講習が定員に満たず中止となり、今後は対象を明確にした、資格取得だけでは無い人材育成が必要との総括となりました。それを受け、各団体のメンバーを対象に、コミュニティ福祉の担い手を育成する講座として連続講座「共に生きる地域(まち)をつくろう」を企画し、生活クラブの学校メニューとして開催しました。実行チームを形成し、「居場所づくりーまちの縁側―」「認知症の人を支える」「子どもが地域で育つ」など、今後の地域福祉において重要な課題となると思われる新たな切り口で全4回の講座を組み立て、最終回は運動グループの実践を一堂に紹介し、今後の活動にむけたワークショップを行いました。講座の内容については好評でしたが、秋以降の各団体の行事が重なる時期に企画した事もあり、生活クラブの組合員を中心に、運動グループの実践を知らない新たな層を対象にした趣旨からは参加状況に課題が残りました。研修に位置づけて、リーダー層には知ってもらうなどの組み立てが必要との総括となりました。(概要は資料p20)
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