子育て支援講座
今問い直す子育て支援~くにたち公民館保育室活動の実践から学ぶ~
講師:手塚倫子さん
●2014年度 生活クラブ運動グループ子育て支援事業共育講座として、生活クラブ運動グループで
子育て支援事業に関わっているメンバー、エッコロ託児ケアグループメンバー、これから子育て支援
の活動や事業に関わったり推進したい方を対象に実施しました。
●女性問題学習の一環として運営された、くにたち公民館保育室は、“こどもにとって”の視点を重んじ、
単におとなにとっての便利なだけの「子ども一時預かり所」にしてはならない、ということを戒めとし、
「子どもにとってもおとなにとっても社会的成長を得る場」とされていました。
●子育てに追われていると、母親が一人の人間としてどう生きていくか考えたり話し合ったりする時間は
なかなかないが、女性がおかれている社会状況と、抱えている問題を直視するためも、〇〇ちゃんの
お母さんではなく一人の人間として自分自身の考えを話しあう場が必要であること、
母親と子どもだけの関係から、子どもの集団の中で仲間とつながりあう関係づくりを重んじることで、
わが子だけの視点から子どもたち全体を捉える視点、子どもたちのことを一緒に考えていく連帯感をもつ
関係に変っていくこと、まさに子どもを預けることを通して自分が成長していくことを経験されたお話が印象的でした。
たとえばいじめの問題など、個別のことではなく、集団全体の問題としてそれぞれが考えていかなくてはならないことです。
●実際に子育て支援に関わっている方が多く参加されたグループ別のワークショップの発表では
・今は完全に子育て支援「サービス業」になっているが、サービスをもらっているだけでは親育ち子育ちしにくい
・親同士の話し合いから気付く部分がある。
・報告を一歩掘り下げて、ケア者同士の話し合いの場があるとよい。
・お母さんの支援も大切。親の気持ちをほぐしていくことが大事。
・親も育ていってほしいが助言を伝えるのは難しい。上からではなく対等な立場で情報を提供することが肝心。
・親も含めての子どもの預かりであることを意識していきたい。 信頼関係を築くことが大事。
等の意見が出されました。
くにたち公民館保育室の取り組みや、話し合いで出された意見や提案を、
それぞれこれからの子育て支援活動のなかで生かしていいってほしいと思います。